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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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映画 戦国生徒会

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第2章: ヒロインは誰だ



香織は父子家庭で、父親の帰宅はいつも遅かった。なので博之は、香織と一緒に下校する時はいつも、香織の自宅マンションに立ち寄っている。

「今作ってる映画のヒロイン役がいなくてさ。嫌じゃなかったら、香織に出てほしいと思うんだけど、どうかな。」
「絶対にイヤ! 私そんな恥ずかしいこと出来ない。一生残るんだよ。ヒロ君が出るのは観たいけど、私は無理。」
「えー? でも、相手役がいないんだ。何とか協力してくれよ。」
博之は香織の勉強机の椅子に腰掛けながら、香織を抱き寄せて頼んでみた。
「毎日テニスがあるのに、参加出来ないよ。」
香織は強豪テニス部に所属していた。まだ補欠で、3年生が引退したらレギュラーになるのを目標に頑張っていた。
博之は香織を自分の膝に座らせ、おでこをくっ付けて、
「これでもダメ?」
と言って、優しくキスした。
香織は博之を見つめて、困った顔で少し考えたが、
「ううん。」
と首を振り、やはり映画撮影なんかに付き合っている暇などないのだ。


翌日、博之は香織に撃沈されたことをスタッフに告げると、
「何やってんだよ。もっと頑張れよ。」
「香織ちゃんがダメなら、先に進まんぞ。」
予想外の非難轟々に、博之は圧倒されながら、
「龍子なら、龍子役なら候補がいる!」
と言って、彼らの追求を避けようと試みた。
「・・・誰?」
「川崎恵美莉だ。」
暫く考えた中川の表情が、ほくそ笑むように変わった。
「呼べるのか?」
「ああ。多分、俺が頼めば大丈夫だと思う。」
「うしししししししし。」

博之は交友関係が広い訳ではなかったが、その女子生徒は中学一年の時からの仲良しグループの一員だ。陸上部の彼氏、村木颯介も、博之と小学校の時からの友達だったので、彼女ならある程度の頼みなら聞いてくれるんじゃないかと思っていた。
恵美莉は小説を書くのが趣味で、文芸部に所属している理知的な女子だ。しかし中学までは陸上部に所属していたし、背が高い上に髪の毛が長く腰まで伸ばしていて、ビジュアル的にかなりのインパクトを持っていたので、中川の期待が膨らんだ。


「恵美莉よう。俺、今、映画作ってんだけどさあ。チョイ役でいいから出てくんないかなあ。」
「うん。知ってる。『青春の思い出に、夢を形にする高校生たち』って感じね。面白そうじゃない。どんな役?」
「また、お得意の小説的な表現するなよ。ま、エキストラみたいなもんなんだけど、お前、その髪の毛がさ、カッコいいから画になると思うんだ。」
恵美莉は髪の毛を褒められると気を良くすることを、博之は知っている。
「台詞ない?」
「ないない。みんなでオー! とかヤー! とかばっかりだよ。心配ないって。」
嘘を言った。博之は、恵美莉が撮影の時だけ来るという条件で、出演の承諾をとった。

作品名:映画 戦国生徒会 作家名:亨利(ヘンリー)