小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 http://2.novelist.jp/ | 官能小説 http://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

映画 戦国生徒会

INDEX|11ページ/65ページ|

次のページ前のページ
 

第6章: 暗雲が立ち込める



剣道部の追っ手から逃げる博之が、模造刀を真剣白羽取りするシーンの撮影が、夜の神社で行われた。数人が集まり、バッテリーライトを当てて撮影をしていると、そこへパトカーが来た。
福田は慌てて照明を消した。
博之は撮影の合間に、模造刀を振り回して遊んでいたのだが、それを近所住民に通報されたのだった。

「ちょっと君ら。何やってるんだ。学生か?」
警官が降りてきて、スタッフに問うた。
「高校生です。映画の撮影をしています。」
中川が答えた。しかし、その警官は博之を見ていた。そして、もう一人警官が降りてきて、無線で、
「現着。職質中。」
などと言いながら近寄ってきた。
「この刀は何だね。こういうもんを振り回しちゃいかんよ。」
「偽物ですよ。」
手に持っていた博之が言った。
「偽物て言っても、これ本物みたいじゃないか。」
「うん、君達、誰が見ても本物に見えるだろ。一応、銃刀法違反に当たるよ。」
一同、息を呑んだ。
「君、ちょっとこっちに来てくれる?」

博之はパトカーに乗せられて質問攻めにあった。
その間の会話は穏やかに諭すように話されたが、博之は緊張のあまり、口の中がカラカラに乾いてしまった。
特に逮捕や補導されるということではなく、警官のノートに学生手帳の情報をメモされ、釈放された。
博之は明日から「犯人」とか「容疑者」というあだ名が付くであろうことを覚悟した。

中川はこの模造刀の持ち主が誰かを聞かれたが、この日は持ち主の杉田は撮影現場に来ていなかったので、それは警察によって押収され、翌日、杉田とその母親と一緒に、警察署まで受け取りに行く羽目となってしまった。

この後、博之は香織からのLINEの着信に気付いた。

   [もう帰ってる?]21:37

しかし、気分的にそれどころじゃなかったので、返事を打たなかった。
香織はそのメッセージが既読になったのを確認して、暫く待っていたが、悲しくなってまた泣いた。

翌日、香織は博之に怒った表情で睨んで、一言もしゃべらなかった。
博之は、映画撮影とクラブの両立と、香織のケアの優先順位が曖昧になっていて、いつも考え事をしているような状態だった。

作品名:映画 戦国生徒会 作家名:亨利(ヘンリー)