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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「時のいたずら」 第四話

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「タイトル?」

「表題のことだよ」

「難しい言葉なのですね」

「英語だよ。日本以外の国の言葉」

「どちらの国の言葉なのですか?」

「イギリスとかアメリカとかだよ。解らないだろうけど」

「そのような国があるのですね。ここで暮らせれば日本以外の国にも行くことが出来るのですか?」

「もちろんだよ。世界中のどこにでも行ける」

「夢のようです。わたくしは京より出たことがございませんので」

「ここは名古屋だよ」

「そうでした。京の街も随分と変わったのでしょうね」

「このあたりと変わらないよ。街中はね。寺院などは昔のままだけど」

「いつか連れて行っていただけませんか?」

「そうだな。次の休みに行ってみよう。さあ、付いたぞ。ここで服を買おう」

ユニクロに入って藤に似合うものを探した。何が何だかわからない藤はただ黙って優斗の選ぶものを試着して恥ずかしさと葛藤していた。

「このように肌を出すのは嫌でございます」

「これが今の時代の女性の服装なんだよ。周りを見ろよ。みんなこんな感じだろう?」

「そう申されましても・・・恥ずかしいところが見えてしまいます」

「そう言えばノーパンか?」

「ノーパン?意味が解りません」

「後で下着も買うからこれでいいよ。さあ脱いで元の服に着替えて違う店に行こう」

優斗はミニスカートとジーンズ、Tシャツと長袖シャツを買って下着売り場に行き女性の店員に初めて着けるらしいから選んであげて、と話して通路で待っていた。少しして藤は戻ってきた。勘定を支払ってショッピングモールを後にした。

「昼ご飯食べて家に戻ろう。好きな食べものは何だい?」

「頂けるだけでありがたいです」

「そんなこと言うなよ。せっかくなんだし。あまり手持ちがないから安いものでないと食べられないけど。食べたことが無いものにしよう。それがいい。ついておいで」

優斗は歴史に詳しい訳ではなかったが、藤が居た平安時代には絶対になかったであろうと思える、餃子の店に入った。有名なチェーン店だ。

「ここはね、日本では有名な店なんだ。ギョーザとラーメンにしよう」

「ギョーザとはどこの食べ物ですか?」

「中国だよ。藤の住んでいた時代では何と呼ばれていたんだろう・・・う~ん、唐じゃなく、宋かな」

「宋!大陸の食べ物なのですね」

「気にいると思うよ。楽しみにしてて」

藤はラーメンよりギョーザの方が気に入ったようだ。一皿をあっという間に食べてしまった。その様子を見て優斗は自分の分を差し出した。