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エースを狙え

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受け継がれた背番号


ドラフトが終わり、一ヶ月経過した頃に入団記者会見が広島市内で行われた。
俺以外のドラフト選手達もいる。
皆、高校生だ。第1印象としてはドラ2立華は超イケメンだ。ドラ3唐田はガリガリ。ドラ4中島はチビデブ。ドラ5井上は普通。ドラ6増田は力士だった。
俺は多分井上より少し小さく細い程度だろう。
まだプロの身体には成りきってはいない。
俺はかなりの人見知りで例え相手が同級生であっても馴染むのに時間が掛かる。馴染まない場合もある。その方が多いくらいだ。
正直俺以外は全員甲子園出場組+U18世界大会出場組なためかなり仲がいい。
俺は場違いな自分を感じた。


…ああ何でこんなとこにいるのか…

…やはり未出場組の自分は輪に入る事は不可能なのか…

…もう嫌だ…

…いつまでここにいるのか…

…早く帰りたい…


そんな事を考えている内に女性がきた。
そこからいろいろな契約書を書いたり、注意点を言われたり、球団としてのルールなどを説明された。
ちなみに俺の契約内容は新人としては最高評価の契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円だった。


…どんな過大評価だよ…


それが終わると記者会見場に案内され、それからはあっという間で何を言ったか全く覚えていない。
ただひたすら早く帰りたいと思っていた事だけは確かだが。もしかしたら顔に出ていたかもしれない。只、一人だけ妙にしつこい記者が居たことは覚えている。
何処かで見た顔だと思ったらドラフトの時の記者だった。
家に帰るとそのまま寝た。
やはりああいうのは苦手だ。
改めてそう思った。
作品名:エースを狙え 作家名:本宮麗果