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主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~

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Episode8 水を彩るアーティスト



第59話『心機一転』

前書き

ここから、第14章となります。尚、今回から台本形式を廃止します。


サトシ達はうずまき列島を後にし、気持ち新たに突き進んでいく。







「そろそろ着くわね。つい最近行ったばかりなのになんだか懐かしい気分だわ」


「マリリンったら、そんな年寄りじみたこといっちゃって。まぁ、気持ちは分からなくはないけどね」


 うずまき島からアサギシティへと帰ってきた翌日のこと。サトシ達はアサギ港から2日連続で船旅に出ていた。彼らの向かう先はうずまき列島を過ぎたところにあるタンバシティである。彼らはなぜタンバシティに向かっているのかは後ほど判明する。


「西の方に行けば新しくできたサファリゾーンがあるし、結構にぎやかな町になってるわね」


「でも今回はそれが目的じゃないってことね。サファリゾーンはひと段落したときに行きましょう」


「えぇ、そうね」


 船上でマリナとコトネがタンバシティの西にできたサファリゾーンについて語り合っている。そこでポケモンたちとの出会いがあることに胸を弾ませているようだが、今回はそれが目的ではない。ちなみに、サファリゾーンはセキチクシティから移築されたもので延長もセキチクにあったころから務めていた人物がそのまま着任している。セキチクにあったころとは違う趣向との評判であるが、それはまた別の機会にて。そうこうしているうちに、船はタンバシティへと到着する。


「ついた〜。前に来たときより随分賑やかね。やっぱり、ここから少し離れたところに出来たサファリゾーンの影響かしら」


 サトシ達がタンバシティへ足を踏み入れた直後の第一声はハルカ。ハルカもホウエン、カントーと渡り歩いたサトシ達との旅がひと段落した後、トップコーディネーターへさらなる磨きをかけるためにジョウトのポケモンコンテストを挑戦していた。その際タンバシティにも立ち寄っており、当時はサファリゾーンは建設中で今のような賑やかさもなかった。


「それで、今回タンバシティに立ち寄ったのはあれだろ。ここで開かれるポケモンコンテストに出るためだったよな?」


「えぇ、わたしとカスミが今回そのコンテストに出るのよ。非公式とはいえ、久々のコンテスト。ポケモンたちのコンディションもバッチリだし、腕の見せどころかも」


「今回のコンテストは『水』をテーマにした大会なの。だから、水ポケモンマスターを目指すあたしにとってもこの大会に出場してどこまでの結果を残せるか重要なの。もちろん、あたしもハルカも狙うのは優勝だけどね」


 ケンタの問いかけに、淡々と答えるカスミとハルカ。どうやらタンバシティではこのたびコンテスト協会非公式のポケモンコンテストが開催されることとなっており、カスミとハルカがこの大会に出場するためにサトシ達はタンバシティに来たようだ。二人とも気合十分であるが、今大会は『水』をテーマにしているためにカスミの気合の入れようがいつも以上である。


「でも、残念だな。コンテストならヒカリとマリナも出ると思っていたのに」


「あっ、うん。本当はあたしも出たかったのよ。でも、うずまき島での一件以来身体の具合が優れなくてね。ポケモンたちのコンディションはバッチリなんだけど、今回はパスしたわ」


「ポケモンのパフォーマンスは、コーディネーターの体調や気持ちの変化にすごく影響を受けるのよ。体調が優れないとか気持ちが不安定だと、ポケモンたちにまともな指示ができないでしょ。あと、隠していてもそういうのってポケモンは分かるものなのよ。ポケモンたちには申し訳ないけれど、今回のコンテストは見送らせてもらうわ」


 だが、ヒカリとマリナは今回のコンテストへの出場を見送っている。理由はうずまき列島で誘拐事件に遭遇して以来、体調が優れないとのことだ。一度は強硬出場することも考えたが、不完全な状態での出場は出場するポケモンたち、ほかの対戦相手、ポケモンたちのパフォーマンスで魅了される観客に申し訳が立たないとの思いでなくなく出場を見送ったのである。


「バトルも同じようなものだね。でも、アサギシティでゆっくりしなくて良かったのかい? ヒカリとマリナが誘拐事件に遭遇して以来、ボク達から見てもとてもベストな状態には見えないけど」


「うん、けどコンテストはコーディネーターとしてできるだけ生で見たいの。みんなのことを応援したいのもあるけれど、参考にしたいところはしっかりと見ておかないとね」


「そっか。でもあんまり無理すんなよ」


「ダイジョーブ。でも、一番無茶するサトシからそんなことが聞けるなんて意外ね」


「なんだよ〜、それ」


「フフフ」


 サトシ達に心配されつつも、ヒカリとマリナは舞台には立てなくとも観る側に徹するようだ。仲間への声援を送りたい気持ち、自らの目で参考にできるところは参考にしようという勉強熱心なところが二人を突き動かしている。


「それじゃあ、ひとまずここで解散ね」


「あぁ、俺たちは近くの浜辺でバトルしてくるぜ」


 今日は夜までみんなでそろってすることがないので、それぞれ別行動をとることとなった。カスミとハルカを含むコンテスト組は大会に向けての最終調整、それ以外は付近の浜辺でポケモンバトルに勤しむことにした。








「……今の声、あの人にそっくりだったような。気のせいかな、そんな偶然そうそう怒るわけでもないし」


 サトシ達の会話が耳に入り、反応する者が一人。白のスカートを履いて赤いシャツに白の上着を羽織ったその者はサトシ達の中に聞き覚えのある声があった気がしたが、偶然だと思って何事もなかったかのように聞き流した。


「さぁ、あたし達も大会に向けて準備しておかないとね。ゴルダック」


 そして、その者のであろうサンダースと一緒にポケモンセンターを立ち去るのであった。この後、サトシ達との意外な“巡り合わせ”があるとも知らずに。






後書きコーナーへ






「皆さん、今回のお話もいかがでしたでしょうか? 今回の後書きコーナーの進行を務めるのはわたくしエリカと」


「アカネちゃんやで。それはええけどなんでウチらなん?」


「どうもわたくしたちが作者さんお気に入りのキャラクターだそうで、わたくしたちの絡みが見てみたいからだそうです」


「まぁ、簡単に言うたら個人的な好みっちゅうことかいな。まぁええけどな」


「あと、ここで作者さんからお詫びがあるそうです。前回の終盤の船の上でのシーンでコトネさんのセリフを入れ忘れたことをお詫びしますとのことです」


「そういや、カスミはん達の口には出さへんセリフのとこでコトネはんだけがおれへんかったな。ジョウト地方が舞台でジョウト出身のコトネはんのセリフがないってえらいミスやないかい(汗)」


「読者の皆様方はそこまで気にしてらっしゃらないとは思いますが、サトシさんをお慕いする皆様の仲間外れにしたみたいになってしまったと気にしてらっしゃいましたよ」


コトネファンの皆さん、ごめんなさいorz(by.天の河)