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佐野みむろ
佐野みむろ
novelistID. 42051
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ロリータの殺意

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合理的



 目を覚ますと、真っ白な天井。
 ベッドに寝かされ、からだのあちこちにチューブや電極がとりつけられている。男は、自分の名前が思い出せなかった。年齢はもちろん、これまでにどのような生き方をしてきたのかも分からない。顔を横に向けると、壁の一部が鏡になっていた。そこに映る自分を見て、ケガをしているわけではないと分かった。
 ここはどこだろう。このままじっとしていればいいのだろうか。名もなき男が考えていると、部屋のドアが開いた。白衣を着た男女が入ってくる。
「時間通りだな。では準備を始めよう」
「はい、ドクター」
 白衣の男女が、ベッドに近づいてくる。名もなき男は、少し恐怖を覚えた。その二人には、人間的な温かさがないように感じられたのだ。金もうけのことしか考えていない医者でも、もうちょっと人間らしく思えるのではなかろうか。
 名もなき男は、口を開いた。
「ここはどこですか」
 男のほうが、ベッドの上の彼に目を向けた。
「ここは天国と地獄のあいださ」
「ドクター」
 女がとがめるように言った。しかし男は無視して続けた。
「君はこれ以上の説明を求めるかい?」
「たずねたら、教えてもらえるのですか」
「答える義務はない。でも教えてやろう。これは私にとって趣味だ」
 白衣の男はクククと笑った。口からのぞく歯は、人工的に白い。
作品名:ロリータの殺意 作家名:佐野みむろ