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佐野みむろ
佐野みむろ
novelistID. 42051
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ロリータの殺意

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睡魔と悪魔



「来やがったな」
 私はつぶやいた。
 ベッドのサイドテーブルに腰を下ろしたそいつが、にやりと笑う。
 睡魔が見えるようになって、もう十五年以上になる。思い返せば、中学時代からの付き合いだ。
「睡魔」と言っても、見た目は大したことない。全長は十センチほどだ。ぎょろりとした瞳、牙がびっしりと生えた大きな口をしており、塗りつぶされたように全身が真っ黒なのだが、形だけを見れば人間とあまり変わらなかった。
「まったく……。いい加減、他の人間のところへ行けよ」
 睡魔は口角を吊り上げた。肩を上下させる。身ぶり手ぶりで感情を表現することはできるが、言葉を発することはできないのだ。
 明日は休日である。だから睡魔が現れても問題はない。むしろ、翌朝の目覚めがさっぱりするから、歓迎したいくらいだ。
 自宅でくつろいでいるときに睡魔が現れるのは、稀である。たいていは仕事の会議中や、取引先へ訪問しているときなど、「今眠くなるのはまずい」という状況に現れるのが基本だった。
 睡魔へ不満を垂れているうち、私は眠ってしまった。
 翌朝目が覚めると、ベッドの中だった。テーブルに、睡魔の姿はない。返答がないのは分かっているのに、どうして私は奴が現れると饒舌になるのだろう。
 その日はどこへも出かけず、家で過ごした。気がつくと夜だった。風呂に入り、ソファに座って本を読んでいると、私は視線を感じた。
作品名:ロリータの殺意 作家名:佐野みむろ