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佐野みむろ
佐野みむろ
novelistID. 42051
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ロリータの殺意

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人事あずかり



 俺は死んだ。俺の世界は終わった。だが、なぜか自由に動くことができた。
 自分が死んだのだと知ったのは、リビングに設けられた仏壇を見たときだった。そこには、俳優として全盛期だった三年前の俺が写っている遺影と、骨壺が置かれていた。
 仕事がなくなってきて、最近では死ぬことばかり考えていた。願いがかなったのだ。思い残すことは何もない。
 しかし、死んだのになぜ意識があって、自由に動けるのか。ずいぶんと昔、サスペンスドラマで死体の役をしたことがあったが、死者となってさまよう役はしたことがない。何が起きているのだろう。
 俺は外に出てみることにした。時刻は昼の二時過ぎ。春の日光を浴びると、気分が少し晴れた。肉体はすでに存在しないはずなのに。
「それにしても、俺は何が原因で死んだのだろう?」
 生前の記憶はおぼろげで、答えを示してくれない。
 俺は天に向かって叫び出したい衝動に駆られた。なぜ死者である自分が現世にいるのか。でも叫ぶことはやめておいた。人通りが多い道だからだ。きっと生者には、俺の姿は見えないだろうし、声は聞こえないだろう。だが生前の記憶や常識が、そんなふるまいをすることは許さなかった。
 ふと、俺は思いついた。もしかすると、神は俺を試しているのではないか。
 姿が見えない、声が聞こえないことに味をしめ、非常識な行動を取ってしまったら、俺の魂はなんらかの罰を受けるかもしれない。場合によっては、地獄行きにされるかもしれない。
作品名:ロリータの殺意 作家名:佐野みむろ