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サッカー <証>

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第1章  どうしよう



やってしまった・・・
その言葉しか出てこない。俺はとんでもないことをしてしまったんだ、と深く後悔した。
俺の名前は齋藤トシアキ。ついさっき中学生になったばかりだ。
「あ~あ、やっちゃった」
双子の妹、齋藤ハルカが言った。
「俺はどうすればいいんだ・・・」
「そんなの、知るわけ無いじゃん。」
「・・・」
(そうだよな・・・)


時を同じくして_
タッタッタッタッ
(じゃぁ、どうすればよかったんだ?)
俺は走りながら考えていた。
俺の名前は立原シュンスケ。トシとハルの幼馴染だった。
家に着き、部屋に駆け込み、思いっきり泣き叫んだ。
だがそこは_



「ただいまー・・・」
「おかえりー」
「手洗いうがい、しちゃいなs・・・」
ムカッとくる。
「うっせーなぁ!」
「!」
だからこういう言い方になってしまうんだ。
ドンドンと荒い足音を立てながら階段を上る。
(なんなんだ、あの言い方。汚い言葉だなぁ・・・)
あんな言葉を発してしまう自分にも腹が立つ。
(なんか泣き声が聞こえるな)
まあいいか、と思いながら自分の部屋を開けると_




第2章  ごめんな




「え?」
俺は自分の部屋を開けた。開けたよな!?
俺はドアに付いている、掛札を見た。

「  シ  ュ  ン  ス  ケ  」

ちゃんと書いてあるじゃん!と自分にツッコミながら、もう一度ドアを開けた。
「え?」
「えぇえええええええええええっっっっっ!?」
目の前にある光景、それはシュンだった。
俺はシュンの元へ急ぐ。というか、急がなければならない!!!
「何でお前が俺の部屋にいるんだ!?」
「・・・・・なはっ」
「{・・・・・なはっ}じゃねぇ!」
「・・・・・だって、」
「だってもクソもねぇ!」
「ちょ、クソって・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・ごめん・・・」
「クソは無いだろ、クソは。」
「そうじゃねえ。」
「は?」
「さっきのことだよ。」
言えてよかった~。俺はそう思った。
「いや、俺の方こそごめん。」
シュンが言った。え、それじゃあ・・・
「仲直りってことでいいのか?」
「うん。」
うんって子供かって言いたくなったが、我慢した。
「じゃあ、仲直り、そして友情の証だ!」
「うん!」

そう言って、俺たちはお互いのこぶしとこぶしをぶつけ合った。








第3章  サッカー部





「サッカー部に入りたいです!」
俺とシュンが声を揃えて言った。だが、サッカー部顧問、豚崎(クソブタ)先生には反対された。
「お前ら、やめておけ。」
「なぜですか!?」
「サッカー部は不良の溜まり場だからだ。」
「え!?」
「だからやめておけ。怪我をしたくないんだったらな。」
「・・・」
「先生、サッカー部は強いんでしょう!?強いんですよね!」
「違う。強い、では無く、強かった、だ。」
「そんな・・・」
「お前ら、早く行け。仕事の邪魔だ。」
「ぐっ・・・」
俺たちは悔しさを打ち殺し、職員室を後にした。
「何でだよ・・・」
「・・・」
「クソォ・・・」
俺たちは、サッカー部には、入れなかった・・・





続く
作品名:サッカー <証> 作家名:けー