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ヤマト航海日誌

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2014.8.22 岬百合亜の処女を守れ



今のアニメで武器を持つのは女と決まっているのだろう。世界を守って戦うのはむろん女でなければならない。

ちょっと見ればわかることだ。アニメの戦闘美少女が身を挺して守るのは、世界ではなく自分の処女だと。敵の狙いも実はそれなのだから、ストーリーはレイプ魔対護身術女の攻防戦の態を成す。女の子が負けたとき人類社会も終わりとなるが、誰もそんなこと気にしない。重要なのは処女だけだ。

それがいわゆる〈セカイ系〉というやつだろう。どうしようもねえ……まあね、たとえば『ルパン三世 カリオストロの城』だって、あれはルパンがクラリスの処女を護る話なわけだ。そこが見ておもしろい――こう言ったってあの映画を批判することにならないだろう。別にクラリスの処女が破れると世界が終わるわけじゃないし。

しかし今どきのアニメでは、美少女戦士どもの処女と世界の滅亡が、完全にイコールで結ばれている。ああ気持ち悪い、気持ち悪いよう。一体いつからこんなふうになってしまったんだよう。

出渕裕が元凶のひとりであるのは間違いない。あれは『ヤマト』を、岬百合亜の処女をガミラスとデスラーが狙い、それを〈ヤマト〉と沖田が護る話としてリメイクした。それが『2199』だ。だって今のアニヲタはそういうものを求めていると、出渕裕はさすがによく知ってるのだから当然だ。

岬百合亜は〈ヤマト〉の中でどうやらいちばんの下っ端らしい。しかし同時に最重要人物でもあるようだ。皇室の姫君かなんかであって、沖田は決してあれを傷モノにしないよう厳命を受けているのだろうか。どうも描き方を見る限り、そんな感じであるのだが。

『2199』の世界では、日に何千万もの人が地球で死んでいるはずである。しかし百合亜は平然と言う。「アタシの処女より大切なものがこの世にあるの」


「とんでもございません、岬様。この船ではなんでもご自由になさってください。誰にも不服は言わせませんから」

「アタシは〈ヤマト〉は364日目に戻ればいいと思っているの。着いたときにひとりでも生きていればいいんでしょ?」

「その通りでございます。岬様の処女さえ無事なら、人類復興はかなうのですから」


『2199』ってそういう話? 前に書いたようにちゃんと見てないもんだから、おれはよく知らないんだが。

でもどう見ても設定からして、そういうことに必ずなるはずだよな。『ヤマト』においては365日目に藤堂長官が死ぬことになってて、それが人類滅亡の日である。あのハゲのおっさんが最後のひとりと決まってるのだ。

だから『2199』では、その日までに〈ヤマト〉が帰還し岬百合亜が長官とヤる。子が産まれて、「やった! 滅亡を免れたぞ!」

あの設定だとそういうことになるんじゃないの? 違うんですかね。でも他に考えようがねえんじゃねえかとおれには思えるのだが……。



作品名:ヤマト航海日誌 作家名:島田信之