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つだみつぐ
つだみつぐ
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農薬の話

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2-7.農薬の毒性のまとめ




 農薬の毒性について書いてきたわたしの考えをまとめてみよう。
 
 普通の人が、「農薬って、怖いですね。」という場合、それは、「農産物に残留した微量の農薬を、消化器を経由して長期に摂取した場合の通常の慢性毒性」のことを指す。
 このほかに中国産冷凍ギョウザ事件のように「消化器経由の急性毒性」の場合もあるが、これは、「農薬を使った無差別テロ」であって、農薬の本来の使用法からはずれたごく特殊なケースである。
 上記の毒性については、これによる身体症状の発症の可能性はきわめて低く、環境リスクとしてはごく低レベルである。
 ほかに、2歳までの乳児・胎児に対する影響・内分泌攪乱性の問題・散布する側の農民の呼吸器経由の急性毒性・慢性毒性などを論じてきた。そして最後にMCS(多種化学物質過敏)について、これがきわめて重要な問題になる可能性を書いた。
 農薬による地球規模の環境汚染については書かなかった。以前に大量に使用されていたDDTが、海の底で、現在も生体濃縮が進行している可能性、南極のペンギンの身体からも除草剤が検出されている問題など、資料が少なく、わたしの能力ではまとまったコメントが書けなかった。

 いま、わたしが、農薬の毒性の問題で、最も重要かも知れない、と思っているのが、MCSである。そもそも、存在するのかさえ、議論の決着がついていない問題である。
 ただ、それが存在し、潜在患者が相当数存在するのであったなら、私たちは農薬の毒性について、これまでと全く異なる視点から取り組まなければならない。消化器経由でなく、呼吸器経由。つまり、空気の汚染。そして、毒性のレベルを、千倍から百万倍、つまり、信じられないほどの微量のレベルで考えなければならない。それは、ほぼ、農薬がいっさい使えないことになることに等しい。だからこそ、それが存在するのか、が、大きな問題なのだ。
 これについては、少数者差別の問題も絡む。おそらく、遺伝子のタイプによるのだ、とわたしは推測するが、家族の中でさえ、発症する人としない人がいる。MCS患者は、これからも「多数者に理解されない少数者」であり続けるかも知れない。歴史上、こうした少数者は、差別され、抹殺されてきた。

作品名:農薬の話 作家名:つだみつぐ