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夜もすがら涙しても朝明けには喜びを

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結局家に戻れず、買い置きのワイシャツに替えてから外へ出る。
仮眠は取ったものの、やはり疲れが残っているらしく陽の光がいつもより眩しく感じた。
―吸血鬼か、俺は―
そうやって目を瞬かせているといつもの日常が有無を言わさずやってくる。「朝っぱらから勤勉だねえ、小僧は。で…?」
昨晩入手した情報を提供すべく、遠羽署へ赴いた俺は丁度良くいつもの二人組と鉢合わせした。
「で…?」と促されて話し、逆に何か有ったら連絡を貰えるよう約束を取り付ける。
普段なら噛み付いてくるはずの森川が終始無言だったせいで
「アイツ、大丈夫かな?」とほんの少しだけ心配してみる。