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夜もすがら涙しても朝明けには喜びを

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早朝


冷たく澄んだ空気の中を歩きながらタバコに火を付け、寝不足気味の頭を覚醒させようとする。
いつにもまして不機嫌そうな顔をした森川が氷室に気付いて頭を下げる。
「森川、昨日の進捗は?」横目で伺いながら聞く「何も。探偵がそれっぽいの持って来たぐらいですね」
「いつ仕入れたんだ?」 「昨日の夜中ですよ。お陰で帰れなくなりました」
ますます不機嫌な顔をする森川。鳴神探偵事務所の真神からの情報なら確かだと裏取りを進めていたのだろう。事件が解決するなら容疑者でも使えが氷室の身上でそれを理解してのことだ
「なるほどなあ、……で?」