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スターサインプリキュア☆

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第10話「初めての友達!揺れ始める心」



「…よっし!これで合ってますよね?」
「見るわ。そうね…ええ、大丈夫、正解よ。」
「やったあ♪」
今日は私の家に集まってみんなでテスト勉強をしています!
「春菜さん、漢文のこの文章の読み方が分からないんですけど…。」
「大丈夫、結姫ならすぐ分かるわ。ほら、落ち着いて考えてみて?ここに返り点があるでしょ?
そうしたらここが…」
星羅さんと春菜さんは自分たちのテスト勉強もあるのに私達に丁寧に教えてくれています。
さすが!って感じです!
「人間界ってめんどくせーなぁ。テストっていい点取るとご褒美もらえんのか?」
アルカスは寝そべってちくわを食べながらそう言う。
おじさんじゃないんだから…全く。
「そんなわけないでしょ。勉強は自分の為にやるんだよ。」
「じゃあほら、こういうの。大人になったらこれが敵になっていっぱい襲ってくんのか?
その対策の為に今そんな訳分かんないもんやってんのか?」
アルカスはもそもそとテーブルに上ってきて私の数学のノートにあるの記号「∧」とか「∨」の記号を指差す。
「あはは、アルカスったら何言ってんの。そんなわけないでしょ。」
「じゃあこんなの勉強したって将来やんないなら意味ねーだろ。なぁ?ハル。」
「そんな事ないと思いますよ。何ひとつ無駄な事はないはずです。」
「ハルちゃんの言う通りね。」
「そうそう。将来に必要、必要じゃないの問題じゃなくて、勉強する姿勢とか頑張った事って何でも将来に役に立つんだよきっと!」
「よく分かんねぇなー。」
「アルカスも、そのうち分かる日がくるよ。」
「そうね。いつかアルカスが国王になったらその後の仕事ぶり、見てみたいわね。」
春菜さんがくるっとペンを回しながらアルカスに微笑む。
「そうですねぇー。」
アルカスが国王になったら…私も少し想像したけど、まだまだ想像もつかない。
「ま、ロクな王様じゃないんでしょうね。」
星羅さんはノートに何かを書きながら冷静に言う。
「なんだとー!」
「私も、アルカス君はアルカス君のままだと思うな♪」
アルカスが怒った姿を見ながら結姫もそう突っ込み、みんなで笑い合った。
『あはははは!』

コンコン。
「みのりー、入ってもいいかしら?」
お母さんだ。
「あ、はーい!」
「みんな、じっとしててね。」
アルカス達は机の下に潜り込む。
「賑やかで楽しそうね。おやつと飲み物持ってきたわ。」
そう言ってお母さんは笑顔で机に人数分のジュースとおやつを置いていく。
「わーい!」
『ありがとうございます!』
「すみません、話し声とか…ご迷惑でしたか?」
星羅さんはおやつを置くお母さんを見てそう尋ねる。
「とんでもないわ。逆に友達と勉強会なのに話もせず黙々とやってる方が私からすれば怖い…というか気味が悪いわね。」
「でも本来はそうあるべきかと…」
「うふふ、そうかもしれないわね。それよりあなた、星研の部長さんよね?最初はみのりから体調が悪そうだって聞いていたんだけど…今は随分顔色が良さそうね。良かったわ。」
お母さんは星羅さんの顔を覗き込む。
「…ありがとうございます。」
「みのりのお母さんって今もこんなにかわいいし、若い頃はアイドルだったりして?私の母は絵本作家なんですけど見た目はもう…ほんと、絵本ばっかり描いている感じで身支度なんて全くですよ。」
春菜さんははぁー…とため息をつきながらそう言う。
「あら、素敵じゃない!今度お会いしたいわね。
私はねー…今のあなた達みたいにこうやって真面目に勉強したことなんてほとんどなかったのよ。」
その発言に私は驚いてしまった。
「えええ!?そうなの、お母さん…!」
なんだかすごく優等生って感じがするんだけどなあ。
「みのりも知らないんだ?」
「昔のお母さんもお父さんもほとんど知らないよ〜。同級生だったって事は聞いた気がするけど。」
「ふふ、昔の話なんて恥ずかしいからあんまりしないわ。」
「聞きたいなぁ。」
何だか気になるな…!お父さんとお母さんの昔の話。
「いつか…ね?とりあえずそんな私から見れば本当にあなた達は素敵よ。じゃ、頑張ってね!」
そう言ってお母さんはパタンとドアを閉めた。
「ありがとう、お母さん!」
『ありがとうございます!』
「じゃあ、残りも頑張って終わらせましょ♪」
『おー!』