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Ib ~とある美術館での物語(5)~

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ある日の昼下がり 灰色の空の下・・・

女の子は両親と美術館へ行きました。

女の子は美術館へ行くのをすごく楽しみにしていました。

両親と共に受付を済ませると女の子は一人で美術館を見て回ることにしました。

美術館は女の子にとって小さな遊園地みたいでした。

たくさんの絵を見て、たくさんの展示物を見て美術館を隅々まで見て回りました。

しかし、ふと気が付くと女の子の周りには人がいなくなっていました。

女の子は自分が迷子になってしまったと思い慌てて両親を捜しました。

けれどもいくら捜しても両親どころか他のお客さんも見付けられません。

それに段々と美術館の明かりが暗くなっているのに女の子は気づきました。

どれぐらい捜し続けていたのか女の子は怖くて、心細くて、寂しくて、お腹も減り、喉も渇いてきていました。

それでも女の子は両親を捜し続けました。

しかし、女の子の体力も限界になり、ついには体の疲れから転んでそのまま歩けなくなってしまいました。