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DQ4F

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第十章「天空装備の謎」



 スタンシアラの複雑な地形に迷いながらも、ソフィアたちは無事城下町に着いた。
しかしこの国は、街や城の中まで海水が入り込んでいるのである。
このため街の中での移動手段は船であった。
中には船で商売をするものもいる。

 宿屋に入ると戦士の格好をした男がいた。
話を聞いてみると、この男は天空の兜を探しており、それはどうやらこのスタンシアラ王が持っているらしいとのことであった。
ソフィアは、天空の兜ってどんなものだろう、なにか重要なものなのかしら、と考えながら歩いていく。
さらに城の学者から天空の城について詳しいとの情報を得る。
一行は補給などを済ませ、城の中に入って行った。

 途中、城の入り口にいた老人に王のおふれについて教えてもらった。
なんでもスタンシアラ王を大笑いさせることができた者は、どのような褒美も手にすることができるとのこと。
それを聞いたマーニャが妙に張り切っている。
ミネアはそのマーニャの期待を叩き壊した。

 一行はさらに中へ進んでいった。
人々の話を聞きながら、学者を探していく。
なんとか探し出し話を聞くと、天空の鎧、盾、兜、そして剣を揃えた者は、天空の城に行けるというのである。
やっと竜の神様に会うための方法が具体化してきた。
これはなんとしても王を笑わせて、天空の兜を手に入れなければと、ソフィアは思った。

 一行は馬車に戻って対策を練り始めた。
誰のギャグが面白いかという話になるが、なかなか決まらない。
とりあえず、親父ギャグとみんなに言われながらもトルネコがパーティーに入ることになった。
次にソフィアも勇者ということでパーティー入りした。
あとはもう消去法である。

 最初に消えたのはミネアだった。
彼女はショックのあまり、馬車の隅で膝を抱えて落ち込んでしまった。
そのあとは、ライアン、ブライ、アリーナが消え残ったのはクリフトとマーニャである。
この四人でスタンシアラ王に挑むことが決まった。
居残り組が文句たらたらであったが、ソフィアは気にしないことにした。

 いよいよ王がいるフロアへの階段を上る。
ソフィアはドキドキしてきた。
さっき考えたギャグが、王様の前でちゃんと言えるだろうか。
胸に手を当て深呼吸する。
そうしている間に、ソフィアたちの番になった。
四人は一生懸命スタンシアラ王を笑わせようとしたが、誰も笑わせることはできなかった。
出直してまいれと言われ、四人はすごすごと退散した。

 馬車の中は再び喧々諤々となった。
前回参加できなかった人々が、次は自分がと言い出したのである。
しかしトルネコは反対した。
本当に笑わせたいのであれば、プロのお笑い芸人を呼んでくるべきだと。
お笑い芸人と聞き、みんながある人物の名前を思い出し声を上げた―― パノン!
一行はさっそくルーラでモンバーバラまで戻った。

 夜はステージがあるので、一行はステージがない昼間の楽屋を訪れた。
ちょうどパノンがいる。
ソフィアはスタンシアラでのことを説明し、パノンについてきてくれるようお願いした。
パノンはあっさり引き受けてくれた。
善は急げと、一行は再度ルーラでスタンシアラまで飛んだ。

 パノンを連れて再びスタンシアラ王の部屋まで来た。
一体パノンはどんなギャグで王を笑わせてくれるのだろうか。
いや、もしパノンでも王様を笑わせることができなかったら……
考えているうちにパノンの番になった。
さてどんな言葉がパノンから聞けるのか、みんなが注目した。

 しかしパノンはギャグではなく、ソフィアたちに天空の兜を与えることをお願いした。
そして王様がおふれをだしたのは、国中の人々が心から笑える世の中にするためだと指摘し、この者たちなら世界を救い、みんなが笑える日を取り戻すことができると強調した。
王はパノンが自分の本心に気づいたことに感心し、彼の希望とともに天空の兜をソフィアたちに託した。

 かくしてソフィアは天空の兜を手に入れた。
パノンさんすごーい、ソフィアは感心した。
パノンはウインクしてみせた。
でも本当に一刻も早く世界を平和にしてくださいね、といい残しパノンは去って行った。

 ふとライアンを見ると天空の兜を触っている。
なんとか装備しようとしているができないようである。
次にトルネコが受け取り、鑑定を始める。
どうやらこれを装備できるのはソフィアだけらしい。
ソフィアは天空の兜を装備してみた。
兜の大きさが変化し、ソフィアの頭にちょうどよい大きさになった。
ソフィアは感激した。
これが天空装備……

 馬車に戻る途中、詩人から天空の盾がバトランドにあるかもしれないという情報を聞く。
バトランドといえばライアンさんの故郷ね、というとアリーナの目が輝きだした。
あの顔はきっと、バトランドの人はみんなライアンさんみたいに強い人だと思ってる顔だわ、とソフィアはあきれた。
ともあれ一行は。次の目的地バトランドへ向かうのであった。

作品名:DQ4F 作家名:malta