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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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AREA2『銃撃戦』


のび太が車上に到達し、『ベレッタM92』を取り出そうとした時には、既に数発の榴弾がこちらへ飛翔して来ていた。
「・・・覚悟はしていたけれど、かなり大量の榴弾を捌かなきゃならないな。ちょっときつそうだけど、やるしかないからな」
のび太はそう呟くと、榴弾一発一発をよく狙って、『ベレッタM92』を撃った。『ベレッタM92』から放たれた『9mmパラベラム弾』は一発も外すことなく、榴弾に直撃した。しかし、『9mmパラベラム弾』では威力が低いのか、4〜5発程撃たないと、迎撃が出来なかった。
「やはり、『9mmパラベラム弾』じゃ威力が低いか」
と呟くと、のび太は『コルトパイソン』を取り出すと、飛翔して来る榴弾を狙い撃った。すると、一発で榴弾を迎撃する事が出来た。しかし、マグナムでは連射が出来ないので、結果的に迎撃スピードは落ちてしまった。それに気づいたのび太は再び『ベレッタM92』に持ち替え、榴弾に向かって連射した。
しかし、やはり迎撃が間に合わず、数発の榴弾を撃ち漏らしてしまう。榴弾が車に直撃しようとした瞬間、車は急カーブした。
「わっ!」
急にカーブしたので、のび太は車上から振り落とされそうになった。すると、車内から声が聴こえてきた。
「わりぃ、のび太振り落とされてないか?」
と、巌の声が聴こえると、のび太は応えた。
「・・・なんとか大丈夫です」
と、のび太が言うと、巌が話し掛ける。
「榴弾は最低限20%位迎撃してくれれば俺が避ける。後は、振り落とされないように気をつけろよ」
と、巌が言うと、のび太は言う。
「ええ、解りました」
と言うとのび太は再び榴弾を迎撃し始めた。

暫くすると、弾切れを起こしたのか、榴弾が止んだ。
「ん?弾切れか?」
と、巌が呟いたが、またすぐに榴弾が発射された。
「ちっ、まだ弾切れじゃ無かったか。しかし、さっきよりでかい榴弾に見えるな」
と、巌が呟いた。すると、のび太が向こうのバギーを見て言う。
「・・・向こうが使ってる砲、もしかして『RPG-29』か?」
と、のび太が言うと、巌が言う。
「って事は85mmじゃなく、105mmって事か。当たったら即破壊されるな」
と、巌が言っている内にも榴弾はこちらに向かってくる。のび太は引き続き、榴弾を迎撃した。巌の方も、上手く運転し、榴弾を回避する。しかし、あまりにも榴弾の数が多いので、捌き切れなかった榴弾が一発、車に当たろうとしていた。
「しまった!間に合わない!」
と、のび太が叫んだ。
次の瞬間、車に向かっていた榴弾が着弾する前に爆発した。
ふと見てみると、燐が窓を開けて、『RPG-7』を車外に出しているのが見えた。どうやら『85mm榴弾』を発砲して、迎撃したようだ。すると燐は喋る。
「あたしも忘れるなよ。車内に居たって、迎撃出来ない事はないんだからな」
と言うと、燐は85mm榴弾を『RPG-7』に再び装填し、発砲した。向かってくる榴弾に見事に命中し、榴弾を破壊した。

そして、のび太も2挺の『ベレッタM92』を連射し、榴弾を破壊していく。


暫くすると、本当に弾切れになったのか、榴弾はもう撃ってこなくなった。
「ふ〜、何とか凌ぎ切ったってとこか?」
と、巌は呟いた。しかし、何かに気づいた真理奈が言う。
「ねぇ、あのバギー、こっちに向かって来てない?」
その真理奈の言葉を聴いた全員は一斉にバギーの方を向いた。
「・・・・確かに言われてみればそうかもね」
と、燐が言う。すると、巌が呟く。
「あらかた、接近してこの車に乗り込んで来るつもりだろうな」
と巌が言うと、間も無くして、バギーが接近してきた。するとのび太が呟く。
「くっ、乗り込んで肉弾戦で決めるって寸法か」
続いてのび太は巌に訊く。
「・・・巌さん。どうすれば良いでしょうか?」
のび太のその言葉を聴いた巌は応える。
「奴等のタイヤを撃ち抜いて操縦不能にしてやれ」
と巌が応えるとのび太が反論する。
「・・・でもそれって、乗っている人は死ぬんじゃないんですか?」
のび太のその言葉を聴いた巌は言う。
「だがやらなきゃこっちが殺られる。それに操縦不能になったからって、死ぬって決まった訳じゃない」
と、巌が言った。すると、のび太は渋々納得した。
「・・・・・・・・・解りました」
と言うと、のび太は『ベレッタM92』の銃口をバギーのタイヤに向けて、発砲した。1発の『9mmパラベラム弾』がバギーの後輪に直撃し、タイヤは破裂した。そしてそのバギーは、操縦不能になり、スピンした。
「うわああああぁぁぁぁぁぁぁ!」
スピンしたバギーの運転席から悲鳴が聞こえた。恐らくは運転手が挙げた悲鳴であった。
のび太は気にしないようにし、ほかのバギーに対しても同様の対処を行った。銃弾は1発も漏らさずにバギーの後輪を的確に撃ち抜いた。しかしそれでも、接近してくるバギーは大量にいたので、車のすぐ側まで接近してきた。バギーには運転手を含む2人の人間が乗っており、後部に乗っている人は立ち上がって、トンファーの様な物を持っていた。そして、トンファーを持った腕を振り上げた。巌は、腰の左にあるホルスターから『S&W M945』を取り出し、
「やらせるか!!」
と叫ぶと、トンファーに向かって射撃した。トンファーに『.45ACP弾』が直撃し、トンファーは吹っ飛んだ。続いて巌は、バギーのタイヤに向かって射撃した。
放たれた『.45ACP弾』は見事に前輪のタイヤに直撃し、バギーはスピンして巌達から離れていった。

その後ものび太達は、バギーを退け続けていた。

暫くすると、のび太が喋る。
「向こうに新しいバギーが来ているな。・・・もしかして援軍か?」
と、のび太が言うと、巌が呆れたような口調で言った。
「はぁ〜あ。よくもまぁ飽きずに来るもんだ」
と、巌が言うと、後方でいきなり爆発が起きた。
「!・・・何だ!!」
と、巌が驚いた。その時、丁度後ろを見ていたのび太が呟く。
「・・・・・あれは、虎か?」
と、のび太が呟くと、その虎は後方にいるバギーに次々と襲い掛かり、襲われたバギーは次々と爆発した。
「でも何で爆発するの?」
と、真理奈が巌に尋ねた。すると、巌が応える。
「恐らくエンジンタンクを破壊しているんだ。それで爆発しているんだろう。
・・・・・・・・・・それより、あいつがあの『B.C.W.』って奴か?」
と、巌が言うと、のび太が応える。
「・・・そうと決まった訳ではありませんが、可能性は高いです。「本社には、後3体のB.C.W.のデータがある」って言ってましたし」
と、のび太が言っている内に、後方のバギーは全て爆発した。そして虎は、こちらへ向かってきた。
「・・・・・・・よく見ると、肉体の所々が腐ってるな。あいつがB.C.W.っていう線は濃くなったな」
と、のび太が呟くと、巌がのび太に忠告した。
「気をつけろのび太!あいつは只者じゃねぇ!油断するなよ!!」
と、巌がのび太に叫んだ。のび太は『ベレッタM92』に弾丸を装填し、攻撃に備えた。