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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第9部

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042話 龍と再会する王と上下三色






俺たちは、どうやってこの世界に存在していられるのか。








生きているから存在していられるのか?






欲望を持てばいつまでも存在していられるのか?







ただ、生まれてきたから存在しているのか?










いや…全部違うな。












俺たちは…












「繋がり」によって存在していられるのかもな。














その「繋がり」が切れた瞬間…













人は、「死」よりも残酷な運命が待っているのかもしれない…。















−−−






ここは無限に砂漠が広がる世界。


その広大な砂漠の中に、二人の人物が歩いていた。


「…なんだか懐かしいな、昔砂漠を歩いたことあったっけ」

「ふぅ…、とりあえずここで一休みだな」


映司とシグナムは岩場を見つけ、今後の戦闘の為の体力を温存をしておくため、数回ほど休憩を取っていた。地球から離れ既に2時間ほど経っていた。


「はぁ~、相変わらず砂漠って暑いんだな…。シグナムさん大丈夫ですか?」

「あぁ、これぐらいならまだ大丈夫だ。…それより、早く獲物をみつけなくてはな」


シグナムの手には、水分補給のための500mlの水が入ったペットボトルと、闇の書が握られていた。


「…んぐっ…んぐっ…はぁ。さて、早くページを集めなくてはな。…この世界もそろそろ奴らにバレるのも時間の問題だろう。急ぐぞ、火野」

「はい、シグナムさん!」


シグナムの言っていた「奴ら」とはおそらく時空管理局のことで間違いはないだろう。

以前自分がお世話になっていたところに捜索されているとはなんとも皮肉な話なんだ…。
映司は若干落ち込みながら、再びシグナムと歩き始めた。


「シグナムさん、ヴィータちゃんも今この世界に来ているんですよね?」

「あぁ、私たちが出る少し前に行ったからな。もうじき合流出来るだろう」

「そうですね…ん?…あれって…」


二人が歩いている先に小さな影が見えた。
その影は少しずつ大きくなってきて、その影の形が次第に人形へと変わってきた。


「あ、やっぱりヴィータちゃんだ!おーい!!ヴィータちゃ~ん!!」

「お、おい火野!私達は追われている身なんだぞ!!」











−……げ……ろぉッ!!……!!−








「ん?シグナムさん、なにか聞こえません?」

「あ、あぁ。私もなにか聞こえた…。ヴィータか?」












−に……ろぉぉぉッ!!……げろぉぉぉぉッ!!!!−







「やっぱりヴィータちゃんだ!!…げろ?気持ち悪いのかなぁ?」

「気持ち悪いのになんであんな血相変えながらこちらに走ってくるんだ?全く…」















「逃げろっていってんだよ!!聞こえないのかお前らぁぁぁぁッ!!!!!!!!」



その瞬間!!ヴィータのすぐ真後ろから全長数十メートルの首が何本もある巨大な龍のような生き物がおそってきていたのだ!!


いくらなんでもでかすぎる…。



「なななな…なんですかぁ!?」

「くっ…さすがにでかいな、…ヴィータ!!!!お手柄だぞ!!!!」



「お、お前ッ!!一体何の心配していたんだ!!!!」


そのままヴィータは3人と合流し、その巨大な龍のような生物がいる方向へと振り向いた!


「へへ、流石にこれはでかすぎたな。どうするシグナム?…それに映司!!…ん?」


ヴィータは目を大きくし、なぜかこの世界にいる映司に驚いてしまった。
ヴィータは先にこの世界に来てしまったため、シグナムから何も聞かされていなかったからだ。


「映司!!お前こんなところでなにやってるんだ!?」

「えっと、ごめんねヴィータちゃん!俺も手伝わさせてもらうよ!!」

「全く、しょうがない奴だな!!」

「そんなことより、…来るぞ!!」


次の瞬間、その巨大な龍が口からいくつもの火の玉を吐いてきた!
映司たちはそれをなんなく回避した。


「おい、火野!はやく変身しろ!!」

「そ、そうだね!!」


映司は咄嗟にオーズドライバーを腰に巻き、コアメダルをセットした!
そのままオースキャナーを持ち、ベルトにスキャンする!!


「いくぞ!…変身ッ!!」

『タカ!クジャク!コンドル!
タージャードル~ッ!!』


映司はオーズ・タジャドルコンボへと変身し、龍に対してそのまま飛んでいった!


「おい火野!いくらなんでも危険だぞ!!」

「大丈夫ですよ!このまま一気にいきます!!」


オーズはクジャクフェザーを展開し、龍に対して大量の火炎弾が雨のように降り注がれた!
火炎弾は龍にすべて直撃し、大爆発が起こった!!


「相変わらずオーズってすげぇな…、その割には中身はどうしようもならないお人好しなんだけどな…」

「ふふっ…。私たちが出る幕もなかったな」





「シグナムさん!ヴィータちゃん!」

オーズがゆっくりと二人のいる場所へと降りていった。
だが、その時だった。


「ッ!!?映司!よけろぉぉッ!!!!」

「え?…ッぐあぁぁぁッ!!!!」


次の瞬間、オーズに巨大なしっぽが降り注がれ、地面に思いきり叩かれてしまった!
地面が砂漠だったため、まだ衝撃が少ない程度だったため、なんとか立つことができた。


「うぅ…痛た…え?」

「嘘だろ、あんなに喰らったのに…」

「傷一つ…ないとわな…」


オーズ達の目の前には、先ほどの攻撃がまるで意味がなかったかのようにピンピンしていた龍が咆哮していた。
その咆哮により、衝撃波が放たれた。


「ぐぅッ!!…ヴィータ、火野、気をつけろ!!」

「あ、あぁ!!今回は一筋縄ではいかねぇみたいだな!!」

「くそ!これならどうだ!!」


オーズはタジャスピナーから火炎弾を何発も放った!
…しかし全弾当たったが、龍が全く動揺していなかった。


「…おい映司。もしかしてあの龍…」

「う、うん…。炎が、効かないみたい…だね」








−−−







「皆!ちょっと来て!!」


同時刻、ハラオウン家では なのは達全員が待機していた。
いつでも出動できるようにスタンバイしていたのだ。


「エイミィ!モニターを表示してくれ!!」

「うん!…はい!!」


全員の前に巨大なモニターが表示され、現在オーズ達が戦っている場所が表示された!!
全員が驚くなか、キレかかっている人物が約一名いた。


「あの馬鹿ッ!!!!なにやってんだ!!」

「ど、どうしたの、アンク」


拳で壁を叩いていたアンクにフェイトが心配し寄り添った。


(あれほど奴らと干渉するなと言っただろうがッ!!!!クソッ…)



「と、とりあえず!!皆、聞いてくれ!!」


クロノの一声で全員が振り向いた。
その表情は皆真剣だった。


「今からこの世界に なのは、フェイト、そしてアンクが出動してくれ!!僕たちは念のためバックアップで待機しておく!!いいか?第一の目標は彼らの捕獲!そして抵抗するなら迎撃しても構わない!!」