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衝動SSまとめ②(コナン)

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※K新




2012/2/1


①にあります、
2012/1/27の内容の続きです。

新一VS中森警部










――――――――――――――――――――





はぁっはぁっはぁっはぁっ―――





はぁっはぁっ――






さすが中森警部だ。













今夜も怪盗キッドは予告通り現れた。
狙われていた宝石は見事に奪われてしまった。

黒い怪盗キッドはいつものように屋根に上がる。
頭上に宝石を翳し、ぐるりと周囲を見渡すとスルリとその場から姿を消す。


そしていつの間にか返されている宝石。






キッドは変わってしまった。


長年キッドを追い続けていた中森警部は以前のような闘志が湧かなかった。
黒い怪盗キッドに変わってしまったときから――

怪盗キッド死亡説が浮上したときは信じなかった。
そして予告状が送られてきたとき、震え上がった。


キッドが生きていた!!!!!!と、


だが、黒い怪盗キッドを見て絶望を感じた。
あぁ・・・キッドは死んだのか―――と。



何もかも気にくわなかった。



なぜあんな顔をする・・・



なぜ涙を流す・・・



なぜそんな無茶をする・・・




その・・・・



血塗られた衣装はなんだ――







黒い怪盗キッドは、
自分が追い続けたキッドは殺されたと、殺されたんだと伝えたいのか?
それが誰なのか探しているのか・・・?




「お前に聞きたいことが山程ある。」

「・・・・なんで・・しょう?」

「何故そんな格好をしている。」


「・・・・・・。」


「お前はキッドじゃない。」

「・・・・それが・・どうし――ッッ」


「・・・・ッ!?」



ゴホッゴフッッ
目の前でキッドが傾き倒れていった。

苦しげな咳を繰り返すキッドに中森警部が駆け寄ると、
口を押さえる手からは真っ赤なものが滴り落ちた。


「・・・おま・・・え・・・」


ゴホッゴホッゴフッッ


「・・・服を脱げ。俺の上着を貸す。すぐに病院に行くぞ。」

「・・・・っ・・!?」

「そんな状態でっ・・・・ふざけやがって!!!!」

「・・・・ハハッ・・さすが、」

「・・・ぁあ?」

「アイツがあんたとのやり取りを楽しみにするわけだ。」

「・・・・・・・っ・・お前っ・・!!?」

「そうだよ。
俺はあんたのよく知る怪盗キッドじゃない。
あんたの推理は正しい・・っゴホッ」


「・・・・分かった。だが今はそれより・・」


「でも、今は俺が怪盗キッドだ。」




「・・・・・そうか。」



「だから・・捕まるわけにはいかない・・・・・。」


まだ・・・まだ駄目だ――


「失礼、中森警部。」

「・・・なに・・・・っ!!!!!??」




突如頭上から黒いバラが落ちてくる。
なんだと上を見上げたそのスキにキッドはマントを翻し姿を消す。








「・・・・・・なんて悲しい色だ。」




end

作品名:衝動SSまとめ②(コナン) 作家名:おこた