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カボチャ頭
カボチャ頭
novelistID. 27302
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乱れる歯車 壱

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グチッ…グチュッ…グジュ……クチャ…クチャ…
 
 俺の手首から流れていく血液を、拓摩は嬉しそうになめている。
 
 生々しい粘着音が部屋中に響き渡る…

 ふっと、拓摩は顔を上げて俺にこう言った。

 「空、俺らこれからはずっと二人で一緒にいれるんだよ、
  
  空は俺だけ見てればいいんだ。」

 俺は、もうここから抜けられない、一度壊された歯車はもう戻らない。

 今、俺の目に映るのは俺の手首に楽しそうに吸いついてる拓摩と、

 一生動くことのない、11時56分を示した、柱時計だけだ…



 あの時から、歯車が噛み合わさってなかった事にもっと早く気づいていれば…


 こんなことには…


 

 

  










作品名:乱れる歯車 壱 作家名:カボチャ頭