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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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第16章 黄金魔王の逆襲



 今、再び、高町なのはは、苦戦していた。

「な、なんで、こんな事に!」

 そこは、大地も、星も無い、不思議な
霧の漂う、無重力の、異世界だった。

「滅びを与えてあげるよ。

 高町なのは!

 ――お前の望んだ、その通りにね」

 黄金色の魔王が、なのはに、襲い掛かる!

「うあああああ――――っ?!」

◇ ◇ ◇

 ――話は、5日程前に、さかのぼる。

「なんで、報奨金が、出ないのよっ!!!」

 ここは、時空管理局、ミッドチルダ
地上本部の、玄関ロビー、 
 ―― 一般人用の受付窓口だった。

 RPGゲームか、ファンタジー映画から、
飛び出した魔道士にしか、見えない少女が、
管理局の局員を捕まえて、怒鳴っている。

 その後ろでは、――露出の多すぎる、
黒服の、あやしい『やたらと、胸のでかい女』
が、同じくふくれっ面をしていた。

「そう言われてもですねえ、――ええと、
リナ・インバースさんと、サーペント・
ナーガさん?

 あなた方が、言われる『まどか軍団』の
事件なんて、――聞いた事も有りませんよ。

 そんな『なかった事件』の報奨金を
くれ――と、言われてもねえ」

 対応している局員は、リナではなく、
ナーガの『プリンプリン』とゆれる
バストを見ながら『もう早く帰れ』と
言いたげな顔で、説明する。

「その事件は、2年まえに、実際に、
起きたのよ!

 あたし達は、フェイトさんとか、なのはさんと、
一緒に戦ったんだから!

 こうなったら、(ちょっと、こわいけど)
シグナムさんでも、良いわよ!

 誰か、あの事件の関係者は、いないの?!」

 ツバを飛ばしながら、質問するリナ。

「と、言われましても、皆さん、とても、
忙しい方々ですから。

 私にはどうにも、――なりませんねえ」

 とても、真面目な対応とは、言えない、
中年の男性局員。

「ふっ!

 これは、陰謀の香りが、するわね!

 あの事件を、隠しておきたい、理由が、
この人達には、有るのよ!」

 大きな胸を『ゆっさ! ゆっさ!』と
揺らしながら、ナーガが、でかい声で、
自分の推理を披露した。

(ぴ、ぴくぅ!)
 痛いところを、突かれたのか、目の前の、
局員の、まゆが、ぴくぴく動いた。

「と、と、とにかく!

 有りもしない事件の、報奨金など、
絶対、払えませんね!」
 局員は、主張を変えない。 

「あーもう!

 なんで、フェイト執務官は、いないのよ!」

 泣きたい気分のリナ。

「それは、――しょうがないでしょ。
 
 来るまでに、2年も
かかってしまったんだから」

 少し、しょげているナーガ。

 そう、『まどか軍団』との戦いから、約2年。

 あの時、――フェイトは、リナと、ナーガに、
報奨金を、支払うと、約束していた。

 そして、リナ達が、ミッドチルダに来るのに、
2年もかかったのには、ふかーい、訳が有る。

 リナ達が、住んでいる世界は、文明レベルの
低い、管理外世界である。

 そして、リナとナーガ以外の、――
その世界の人間は、他の
多次元世界の存在も、知らなかった。

 当然、そんな世界に、次元船や次元艦が、
行く事は無い。

 そのため、リナとナーガは、『自力』で、
ミッドチルダに来るしかなかったのだ。

 問題は、その方法である。

 同じ世界内で、長距離を、魔法で、
空間転移するだけでも、高度な技術と、
膨大な魔力を必要とする。

 ましてや、リナ達の目的地は、
遠く離れた、全く別の宇宙であり、
その難しさは、半端では無かった。

 結果として、リナとナーガは、
手分けして、強い魔力を持つアイテムとか、
その他、必要な様々な物を、入手するのに、
えらく時間がかかってしまったのである。

 そして、苦労して、来てみれば、――
頼みの綱の、フェイト執務官は、他の
世界への出張任務で不在。

 やむを得ず、自分達で、なんとか、
管理局のミッド地上本部を探し出して、
やっと、到着したら、この有様である。

 ――怒るなと言われても、――
怒りたくなるのが、人情と言うモノだろう。

「そんな事、言うんだったら、――」

 なんか、リナの顔色が変だった。

「はぁ〜?」
 相変わらずの、局員。

「暴れるぞぉ〜!!!」

 リナは、本気で怒っているようだ。

「ちょ、ちょっと、リナ?」

 ナーガも、こんなリナは、
初めて見たらしい。

◇ ◇ ◇

「いいぞ! まどか!

 動きもいい!

 魔力のコントロールも、
上達してきた!」

 シグナムが、まどかを、
褒めていた。

「は、はいっ!

 まどか、行きますっ!

 アンジェラ・ブレード!」
〔ブレード・フォーム!〕

 ラファエルを、右腕に、装着して、
魔力刀に、変形させる、まどか。

――きぃぃん! がきぃぃ! ――

――ずがががががががっ!! ――

 シグナムの、魔剣レヴァンティンと、
まどかの、ラファエル・アンジェラ・ブレードが、
激しくぶつかり合う。

 ここは、新人魔導師の訓練施設。
 その、練習場である。

 ――戦闘エリア設定は、ミッドチルダ
都市部の、市街地だった。

 レイヤー建造物である、ビルの屋上で、
まどかと、シグナムの模擬戦は、続く。

「やるな!

 なら、これは、どうだ!」
〔シュランゲ・フォーム〕

 シグナムは、レヴァンティンを、
連結刃形態にして、まどかに、刃を、
振り向ける。

 鎖でつながれた、小型の、カッターは、
生物の様に、獲物を狙い、まどかを、
取り囲んだ。

「そこっ!」

 一度、ばく転してから、ジャンプして、
体をひねりながら、飛翔し、刃と刃の、
間をすり抜け、シグナムに、接近する
まどか。

「はぁっ!」

「むっ!」

―― がきぃぃぃぃーん!! ――

 シグナムは、レヴァンティンの
鞘を使って、――『喉を狙った』
まどかの、魔力ブレードの、突き攻撃を、
止めていた。

「ふむ、――悪くない。

 まだまだ、だが、――短期間で、
この私を、ここまで、追い込むようになるとは。

 エリオ程ではないが、――
なかなかの、成長速度だ」

 シグナムは、お世辞ではなく、
まどかを、褒める。

「はいっ! ありがとうございました」
 シグナムに、礼を言う、まどか。

「私は、この後、用事が有るので、
出かける。まどかは、自主練か、
他の者に、相手してもらってくれ。

 ではな、――」

 そう言うと、練習場を出て行く、シグナム。

「はい! 行ってらっしゃい!

 シグナム一尉」

 シグナムを、見送るまどか。

 ――

 「まどかちゃん、――元気になって、
本当に、よかったわね。」
 そう言うのは、テーブル席で、紅茶を飲んでいる、
シャマルだった。

「はい。私達も、一時は、どうなる事かと、
思いましたが」
 笑顔で、答える、巴マミ。

 ここは、窓から、外が見える、談話室の、
テーブル席だった。