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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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第14章 幻の支配者(後編)



「よ、よかった、――暖かい?

 いえ。

 むしろ、――

 アツーイ!」

 再び、目を開けたティアナが、見たものは、――

 熱帯雨林のジャングル。

 『地球』という惑星の、『アマゾン川』流域の
うっそうとした、ジャングルのような、森林地帯だった。

「こんどは、暑さ?!

 ここは?」

 ティアナが、辺りを確認すると、旅客機の様な、飛行機の
残骸らしき、モノがあちこちに散乱しているのが、見える。

 旅行中に、乗っていた飛行機が、運悪く
『地球の南米のジャングル地帯』に墜落した、
という、シチュエーション(舞台設定)らしい。

「スバルじゃあるまいし、
センスないわね、杏子」

 悪口を言えば、リアクション(反応)が有るかと、
思ったが、雪原と、同様、ティアナに答える声はなかった。

「さーて、また、移動してみましょうか?
 ここで、雪男は、ないだろうし、――」

 どこぞの、探検隊のように、
さっさと歩きだす、ティアナ。

 ――やっかいな、肉食性のアリの群れ。

 ――アナコンダと言う、チカラの強い大蛇に、毒蛇。

 ――その牙に、恐ろしい細菌やウィルスのいる吸血コウモリ。

 ――言語の通じそうにない、危険な目をした原住民。

 その他もろもろを、うまく避けながら、
ジャングルを進むティアナ。

「そ、それにしても……暑い!

 暑すぎるっ!

 サウナどころじゃないわ!

 ……そ、そう言えば、

 もう、5時間は……歩いているような、気がする。

 模擬戦の戦闘時間は、1時間と言うルールのハズ。

 杏子が、まだ、この魔法を解かないと、言う事は、

 あたしの、時間感覚も、狂わされていて、
時間は、あまり進んでいないと、言う事なのかも」

 しかし、――

「にしても、歩きにくい場所だわ。

 地面は、ドロだらけ。

 しかも、軟らかいコケと、植物の根が、多いから、
いざと言う時、素早く走れそうにないわね。

 どこから、何が出てくるか、分からないのに」

 一度、立ち止まり、周囲を見回すティアナ。

「大量の植物の葉が、太陽の光を遮っているから日中でも、
この森の中は、暗いままなのね。

 もっとも、前の吹雪よりは、まだ視界は、
良いけれど」

 その時――

「グルルルルッ――」

 どこからか、獣のうなり声が、してきた。

「また、怪物? クロスミラージュ!」

 相棒のデバイスは、まだ、無言のままだった。

 銃の形の彼を、握り締めて、耳を澄ますティアナ。

「うーん。

 クロスミラージュの状態が不明だし、撃つと、
魔力がもったいないけど、撃てるかどうかは、
確認しておきたいし」

 ティアナは、そう言って、クロスミラージュを
地面に向けて、――

「モード・非物理破壊――スタン・ショット!」
 クロスミラージュのトリガーを
引き絞るティアナ。

 だが、相棒のデバイスは、魔力弾を撃ってくれない。

「発射されない?

 これじゃ、危険なモノから、身を守れない!」

 ティアナが、落胆していると、――

「グルルルオォ――ッ!!!!」

 大木の後ろから、大型の猫科の動物が、ティアナに
向かって突進してきた!

「あたしは、おいしくないわよー!!」

 脱兎のごとく、逃げ出す、ティアナ。

 追ってくるのは、ピューマと呼ばれる猫科の、
猛獣らしい。

 ティアナは、うまく、ジャングルを斜めに、
突っ切って、獣の追跡を、――

「わっ?!」

 走っているうちに、川に接近していたティアナは、
崖の先に、追い詰められてしまった。

「グルルルッ」

 ティアナに迫ってくるピューマ。

「こうなったら、一か八か!」

 言うなり、崖の下の川に、飛び込むティアナ。

 幸い、ピューマは、川には、入ってこない。

「た、助かった?

 …………

 ひゃあっ?!」

 ティアナの足に、『ぬるっ』とした何かが、触れて
すぐに、離れていった。

「な、何?
 何か、水の中にいる?!

 …………

 ひ?!」

 正体不明の『魚』が、ティアナの下半身に、群がり、
なんと、彼女の下着を食い破ろうと、していた。

「さ、魚が?!

 な、何なのよ?!

 こいつら?」

 ティアナは、あわてて、川から出ようとしたが、
足元がぬるぬるしており、なかなか、移動出来ない。

 水の流れも結構速く、泳ぐ事も難しかった。

 そこで、問題の『魚』を追い払おうと、したが、数が多く、
一匹、追い払っても、他のヤツが、すぐに群がる。

「くっ! このー!

 クロスミラージュ! モード・ツー!」

 モード・ツーとは、格闘戦用のダガー・モードである。

 しかし、――

「ダガー・モードへの変形も出来ない?!

 こ、これじゃ、完全に、お手上げだわ!

 きゃあっ!!

 パ、パンティを、やぶかないでー!!」

 知らない人が多いだろうが、『地球のアマゾン川』には、
動物の体の『穴』から、その体内に侵入して、内臓を食いまくり、
しまいには、食い殺してしまう、恐ろしい、
『ヤツメウナギの一種』が、生息しているのだ。

(狙った動物に穴が見つからないと、むりやり皮膚を食い破る)

 そのため、この『魚』が多い、『地球のアマゾン川』の
地域にくらしている原住民の女性は、この『魚』の攻撃から、
身を守るために、『貞操帯』のような、頑丈な木製の下着を、
はいているのである。

 以前、この『魚』が多く生息している川の水域で、
大勢の観光客を乗せた、客船が、転覆事故を起こした
事があった。

 すぐに、救助隊が、現地に向かったが、
生存者はおろか、『人間の体の一部』さえ、
発見出来なかったのである。

(南米の現地では、この『魚』は、その性質から、
『ピラニア』以上に危険な魚として、恐れられている。
 外見は、ウナギと言うより、ナマズに近い)

「ひ?!

 や、やめて!

 何するのよ!」

 『魚達』は、ティアナの下着を破ると、
彼女の『下半身の2つの穴』から、
体内に侵入するために、自分達の頭を、
その『穴』に突っ込もうとしていた!

「きゃあああああああああああ!

 や、やめて!

 い、いやー!

 やだあ!

 や、やめて、――――!!!!!!」

 だが、物言わぬ、『魚達』が、
彼女の言う事を、聞いてくれるはずも、なく、――

 ―― ぐぐぐぐぐっ! ――

「ひぃ――――ッ!!」

 ティアナの叫び声が、ジャングルに木霊した瞬間、
世界は暗転した。

◇ ◇ ◇

「どうなっとるんや、一体?
 もう、かれこれ、20分は、過ぎとるで!」

 はやてが、模擬戦用の結界の中を見て、
首を捻る。

 戦闘エリアの荒野の真ん中で、失神して倒れているらしい
ティアナの近くで、杏子が、座り込み、目をつぶっている。

「一対一の、個人戦だから、戦闘タイムは、
1時間と設定してあるし、もう少し様子を見るよ。

 でも、このまま、後10分、動きが無かったら、
ドクター・ストップも、考えるかな?」

 状況を、静観しているなのはが、答える。

「その場合、勝敗の判定は、どうなるんや?」