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仮面

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Good for nothing



 出来損ないで悪かったなと悪態をついて、なんの価値も見出せない自分自身を嗤って呪う。そんなこと、だれに言われなくたって俺自身が一番よく分かっているのに、よくもまあそんな風に追い打ちをかけられるもんだと、言わないけれど俺は心の中で罵って殺す。
 てめぇのせいだと声高に言うのは簡単だけれど、どうせなにを言っても俺の話す言語が伝わらないなんてことは百も承知で、だったら無駄な労力費やしてまで馬鹿丁寧に教えてやる必要なんてない。
 所詮、ダメな奴が足掻いたって結局ひとりなのは変わらないし、てめぇが陰気で鬱な顔をしていたところで現実が変わるわけじゃない。思考が何十年も前の古くさいもので止まってる。

 だれも俺になんか見向きもしないし、興味なんて持ちやしない。
 周りがいくら幸せそうだからって、俺自身がそうなる保証なんてひとつもない。俺はもとより人から嫌われる性質だ。だれかが俺のそばにいてくれるなんて、そんなのはただの空想で妄言だ。
 疎ましいと思うのならば俺を殺せばいい。
 なぜどうしてと責め立てるならば、俺を抹消すればいい。
 そうすれば憂いごとなんてなくなるだろう。
 簡単なことだ。俺一人をいなくなったことにするなんて、簡単なことだろう。
 どうせ生きてることに意味なんて見出せないんだったら、甘んじて殺されてやるさ。

 頭が悪く出来損ないで、なんの期待にも応えられない俺自身に価値なんて最初からあるわけない。
 だからだれも俺のそばに寄り添う奴なんているわけもなく、ひとりのままなんてことはそこから導き出される単純明快な答えだ。
 だから俺を詰って罵るくらいなら殺せばいい。
 そうしたら俺は憎んで呪いながら死んでやる。

作品名:仮面 作家名:深月