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ルック・湊(ルク主)

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戦争



翌日、予想通り王国軍がラダトに現れる。リドリーが偵察に向かっていたのだが、森で待ち伏せにあい、包囲されてしまった、と伝令が入った。
どうやら向こうの軍師、レオン・シルバーバーグが偵察を警戒して網を張っていたらしい。
湊らは部隊を率い、すぐさまリドリー救出へ向かった。

「おい、ルック。なんだか眠そうだな。お前でも決戦前夜は眠れなくなるもんなのか?」

ラダトへ向かっている途中、眠そうにしているルックを見て、シーナが言った。

「違う・・・。・・・湊が眠れないからって言って・・・僕の部屋に来て僕のベッドで眠ったんだ・・・。」
「うほ、それって・・・?」
「・・・バカシーナ。あんたが考えているような下世話な事だとしたら、湊が元気よく乗馬出来ている訳ないだろ・・・。」
「あ、確かに。つか、お前の口からそう聞くと、俺なんか、違和感。」
「知ったこっちゃないね。ホント疲れた。」
「あー、生殺し?」
「あんたも味わってみたらいいんだ。あんな子が狭いベッドでぴったりくっついてくるんだからね?くっついてごめん、って言って上目使いで謝ってくるんだからね?ものすごく愛らしい笑みを目の前で見せてくれるんだからね!?」

しかも大好きとか・・・なんの拷問だ。
そんなルックの剣幕に少し押されつつも、シーナは確かにキツイな、とルックに同情する。
その時ふいにルックが真剣な表情をした。

「どうした?ルック。」
「いや・・・。」

その時、風が向こうの知った者の声を運んできた。

『なんだ・・・この感じは・・・気持ち悪いな・・・。まあ、いい。新手はまだ離れたところにいます。あわてないで手際よく片づけて下さい。』
「そうか・・・、あいつがいるんだな。」

ルックはボソリ、とつぶやいた。横でシーナは首を傾げていた。
結局なんとか間に合い、リドリーの隊を救出した後、皆は撤退した。

「湊殿、申し訳ありません。まんまと敵の策にはまるとは、このリドリーの不覚です。」

城の広間でリドリーが頭を下げてきた。湊はにっこりとして言った。

「ううん。無事で良かった。」
「あ、ありがとうございます。湊殿。この恩、決して忘れは致しません。」
「勝敗は時の運。それよりも、今は敵の情報が欲しい。」

シュウがリドリーに言った。リドリーの顔が引き締まる。

「敵はすでにラダトの街を占領し、次は定石通りサウスウィンドゥを狙うようです。兵力5万5千、第一軍を率いるのがルカ・ブライト、第二軍の将がジョウイ・アトレイド、ただ、第四軍を新たな武将が率いているようです。また、ハルモニアの軍を率いているのはハルモニアの神官将ササライです。」
「ササライ・・・?」

シュウが、はて、という顔をした。
そこにルックが瞬間移動で移動してきた。

「あいつなら知ってるよ。僕に任せてくれてもいいよ。」
「知ってるって、どういう事だ?」

フリックが問いかけると、ルックは鼻でフン、と笑った。

「そんなのあんたに言う必要ないよ。」
「なんだと!!」

ムっとしたフリックに、ビクトールが言った。

「おいおい。やめろよガキ相手に。」
「そうだよ。ムキになるなんて、大人のくせに恥ずかしいよ。」

そう言うとルックはまた消えた。

「くそっ、あいつめっ。」

フリックが言っているのをしり目に、湊は首をかしげていた。なんだかルック、いつも以上に機嫌悪い?

「サウスウィンドゥを目指すという事は正攻法でくるでしょう。兵力が三倍ですから、小細工の必要はないですからね。さて・・・こちらの策は?」

クラウスが言うと、シュウが答えた。

「策ならすでにあるさ。さあ説明は明日にする。今は兵を休めてくれ。」

その後湊はルックを探したが見当たらなかった。気にはなったが明日はかなり重要な戦いとなると分かっていた為、途中で探すのを諦め、自室で休むことにした。
一方ルックは一番風が感じられる場所、城の屋上、尖った屋根のヘリに立って平原を眺めていた。

「ササライ・・・。」

だがその後、あまりの眠さに勝てず、ふらふらした後、テレポートで自室に戻り、そのまま泥のように眠った。

翌日。
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ