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ルック・湊(ルク主)

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道中



大空洞に向かった2人だがヒューゴ達はそこにはいなかった。すぐに向かったつもりなんだが、もしや既に出かけたあとだろうか、と湊らはそのまま先まで進んでみた。
2人の尋常じゃない脚力によりあっというまにダックの村に到着していた。

「とりあえずここに入ってみようか?さすがにここにもいないとなると先に彼らが行ってるとも思えないし・・・。」
「はい!・・・てここ!!も、もしかして・・・」
「あー・・・んー・・・寄るの止めた方が良かったかなぁ・・・。」
「え?何か言いました?詩遠さん?っつか!うわーーーーーーーあひるさんがいっぱい!!うわーうわーすっげぇ抱きつきたい!!」
「・・・うん・・・やめてね?湊?」

かなり興奮気味の湊に、詩遠は黒い雰囲気を隠そうともせずにニッコリと微笑んだ。

「むー。残念・・・。て、ここにも人間いるんだ。」
「んー?へえ、なかなか美人だな。」
「あ、さすが詩遠さん!ほんと美形好きですねぇ。でもうん、ほんとに綺麗な人だなー。一緒にいる人もなかなか綺麗な人たちですよね、お一人ちっこくて可愛らしい女性もいますが。どうしたんかな、なんか困ってそう。すいませーん!」
「ってちょ、いきなり?」

いきなり声をかけにいく湊に苦笑しつつも詩遠も湊の後について行った。
風車のような場所で立ち往生している男女4人。その内一人は湊が言うように小さな少女のような女性だがやたらと大きな荷物を平気そうに抱えている。ていうか武器もとてつもなく重そうである。その傍に立っている簡素な鎧を着た黒髪の青年は中々の美形であった。そして向かい合うように立っている淡い金髪の男性は皆より少し年上であろうがこれまた顔立ちはいい。だが何よりもその横に立っている長い銀髪の女性がかなりの美人であった。

「?何か?」

その美人の銀髪女性が振り向いて湊に聞いた。

「ん?いや、何か困ってそうだったから!もし助けになれるならって思って。」

湊はニッコリと答えた。その様子はやはり警戒心を解くにはうってつけだったようだ。淡い金髪の男性以外に。
淡い金髪の男性はなぜか湊を見たとたん、ギョッとしているようであった。湊もその様子に気づいているようだが、あえてスルーする事にしたようである。

「いや、大丈夫だ、ありがとう。ちょっと分かりにくい相手を探したくて。」

見た目と違って堅い口調で銀髪女性は答えた。湊はコテン、と首を傾げる。

「分かりにくい?」
「・・・ああ。村長を探しているんだが・・・尾羽の一番立派なのが村長らしい。・・・なかなか難しいものだな・・・。」
「あー、なるほどぉ!んーきっとね、あのあひ・・・ダックさんですよ!」

湊は困った顔をしている銀髪の女性にニッコリと即答した。詩遠が訝しげに聞いた。

「て、湊・・・分かるの・・・?」
「え?はい!分かりますよーそりゃー。あの戦いの際、僕の仲間にどんだけ動物いたと思ってるんですかー。それに動物使いもいましたしね!あ、ごめんなさい、ダックさんを動物扱いしちゃった・・・。」

テヘ、と笑う湊を、詩遠を含めそこにいる黒髪以外の者はポカン、と見つめた。黒髪の青年だけは空気を読めない、いやむしろ読む気がないのか、“ではさっそく村長に頼みに行こう!”と言っているが。

「あ、ああ。すまない少年・・・いや、えっと名前は何と?私はクリスだ。こちらがナッシュ。そしてフレッドとリコだ。」
「僕は湊。こちらが詩遠さんだよ!助けになれて良かったよー!村長さんなんだね。なんか頼むの?」
「ああ、少し道案内を、な。クプトの森というのが中々普通には通り抜けしにくいらしくて。その先のチシャへ向かおうと思ってね。」

邪気のない湊に、クリスと言う女性もつい何も気にせずに話してしまうようだ。

「そかー。無事行けるといいね!じゃあね、クリスさん達!」

湊はニッコリと笑って手を振った。そして詩遠と村を回る。

「うわーもふもふだ、もふもふ・・・超抱きつきたいーーー!」
「・・・我慢してね?ていうか湊、ナッシュという人と知り合い?」
「え?ああ、そう言えばなんかもの言いたげな様子でしたよねー?彼。でもううん。知らないです。」
「・・・そか。うーん。ここにもいないようだし・・・俺らをそんなに離して遠くまで行けるとは思えないんだよねぇ。湊、も一回大空洞戻ってみてもいい?」
「そうですね、はい、分かりました!」


そして。
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ