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大切な人を失った17歳の少年達が心の傷と美しい思い出を振り返る。
―14歳の少年「宮元冴」は坊ちゃん仲間で親友の「上條士」の企てで、彼の母である「千笑」に引き合わせられる。まさか友達の母親に一目惚れするなんて、初恋の相手が16歳も年上の人妻だとは。そして上條家との交流の中で士が千笑に注ぐ家族以上の愛情を知り、千笑の抱える問題に気付かされる。
(※年の差・不倫など苦手な方はまわれ右です。ドロドロはしてません)

■登場人物
　・宮元　冴（ミヤモト サエ）
　　　コーヒーを淹れる腕前は天下一品で上條家御用達。ピアノと弓道を嗜む。
　・上條 士（カミジョウ ツカサ）
　　　大層な家の長男で冴の親友。弟溺愛、家族愛の人。
　・上條 千笑（カミジョウ チエミ）
　　　世間知らずでどこかユニークな女性。ヴィオラをこよなく愛している。士の母。
　・上條 率（カミジョウ リツ）
　　　士の弟。顔は父似、中身は母似？寝起きがよく人見知りが激しい。
　・上條 優（カミジョウ スグル）
　　　士の父。仕事に追われてほぼ家を空けている。家族想いでちょっと浮世離れしている。
　・上條 寿（カミジョウ ヒトシ）
　　　士の祖父。古い体質の素晴らしい頑固爺。ある理由から千笑を人目に晒すのを嫌っている。
　・木下夫妻（キノシタ）
　　　上條家に仕える老夫婦。暖かく人情味のある人柄。夫は熱血、妻はのんびり。
　・宮元 遥（ミヤモト ハルカ）
　　　冴の兄。菩薩のような笑みを絶やさないが物言いは竹を割ったように鋭い。病持ち。
　・七瀬 優陽（ナナセ ユウヒ）
　　　遥の婚約者。気の強い女性に見られがちだが実のところとても繊細。
　・宮元 翼（ミヤモト ツバサ）
　　　冴の姉で遥とは双子の姉弟。自由で何者にも縛られずしたい時にしたい事をする。
　・神前 百合子（カンザキ ユリコ）
　　　千笑の妹。千笑とよく似ているが、性格は正反対。大雑把でジャイアニズム。
　・白石 珠生（シライシ タマオ）
　　　優の友人で百合子とは大学の同期。千笑を想っている。飄々とした自由人。