二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

二年後設定で沖神!

INDEX|1ページ/19ページ|

次のページ
 

再会



宇宙船が飛びたつ、あるいは到着するターミナル。
そこで大混乱が起きていた。
人々が逃げている。
その向こうに、巨大なえいりあんの姿があった。
えいりあんは大暴れしている。
「あー、てめーは我々神聖真選組によって完全に包囲されているー、おとなしく投降しろォ」
目つきの悪い山崎が拡声器に向かってがなり立てた。
だが、えいりあんは投降しないし、おとなしくすらならない。
それどころか、いっそう暴れて、周囲の物を壊す。
破片が飛んできて、それが運悪く当たった者が悲鳴をあげた。
「……山崎」
山崎の隣で、冷静な声が言う。
「えいりあんはんたーをちゃんと呼んだんだろうな?」
制服の上にマントを羽織っている。
神聖真選組皇帝のソーゴ・ドS・オキタ三世だ。
整った顔立ちの中の冷ややかで鋭い眼が山崎を見すえている。
「ハイ、カイザー、もちろんであります!」
山崎は敬礼をして答える。
「もう少しすれば到着するでしょう」
「そうか。それならいい」
ほんの少しの温かみもない声でそう告げると、沖田はその眼をえいりあんのほうに向けた。
あいかわらず大暴れしているえいりあんを観察する。
「……なにかに似ていると思ったが」
つぶやく。
「タコだな。大きなタコだ」
「あれぐらいの大きさだったら、たこ焼きがいっぱい作れるアルな」
背後から若い女の声が聞こえてきた。
聞き覚えのある、口調。
その声も。
なつかしさを感じて、口元がふっとほころびそうになった。
けれども冷静な表情を崩さずにいる。
「たとえたくさん作れたとしても、あれが材料では、だれも食べたいとは思わないだろう」
言い返したあと、身体ごと振り返った。
そこには、ツインテールの娘が立っている。
神楽だ。
しかし、沖田の覚えている神楽とは少し違っている。
二年まえに修行のために地球から宇宙へと旅立った頃の神楽とは、違っている。
とうぜんながら、成長している。
会わなかった二年分だ。
作品名:二年後設定で沖神! 作家名:hujio