二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ヒオウ・ヒナタ~~溺愛魔王と俺様~~

INDEX|6ページ/54ページ|

次のページ前のページ
 

邂逅ー揺籃



あの後軽くボコッた2人を引き連れて宿屋に戻ると、グレミオがヒオウのもとに駆け寄って、先程叫んでいた子供が浚われたと言った。
どうやら最初は芝居のつもりだったらしいが、本当に山賊らしき男共に浚われてしまったらしい。

皆で山中に入ると暫くしたら山賊は見つかった。
山賊たちはすぐに、片方がルカを倒した英雄で、片方が3年前に国を滅ぼしたトランの英雄だと気付き逃げていってしまった。
肝心のコウはその先で倒れていた。どうやら具合が悪い様子で動かない。近づくと巨大芋虫のモンスターが出てきた。

楽勝かと思われたが途中で蛾に変態するや否や強くなり、強力な毒も振り散らしてきた。
まずいと思われた時、ヒオウとヒナタの紋章が共鳴しあい、そしてあっという間にモンスターを消し去ってしまった。

一瞬のことで皆が唖然としたが、すぐに我にかえり、そろってコウのもとにかけよった。
どうやら毒にやられているらしく、戻るよりはこの先のトランへ行き、そこに来ているらしいリュウカンという名医に診てもらうことにした。

国境ではそこを守っていた人がヒオウを見てとても驚いた後、傅こうとしたのをヒオウが慌てて止めさせ、それよりも早くグレッグミンスターに連れていくように言った。
城につくやすぐにリュウカンという老齢の医者を呼ばせ、コウは運ばれていった。

その後ヒオウは逃げるように出て行こうとした時に大統領レパントが直々に駆け寄ってきた。
そして否応無しに謁見の間に連れてこられた。

「ヒオウ様。この席はあなた様の場所でございます。」
「絶対、嫌だ。」
「あなた様以外に相応しい者など、私を含めだれもおりませぬ。」
「絶対、嫌だ。」

暫く繰り返し、レパントは妻のアイリーンに諭され渋々諦めて(いつでも待っておりますとは言った)、ようやく外に出れば、すっかり日も暮れかかっていた。
外では色々な人が待ち構えており、ヒオウ達を出迎えた。
誰もがとても歓迎していた。

遅くなったからと、その日はヒオウの生家に皆で泊まることになった。

久しぶりに大勢の人に腕が奮えるとグレミオが言っていたとおり、食事はそれはそれは美味しいものであった。
皆で食べた後、ヒオウ、ヒナタ、ルック以外が酒盛りを始めたので、3人は食堂を出た。

「ルック、お茶いれてよ。」
「なんで僕が。」
「だってお茶いれるの上手かったじゃない。ヒナタくん?君もおいで?」

そう言うと否応なしに手をひっぱるように階下の台所に連れて行く。
ヒナタもついていった。

結局ルックはブツブツ言いながらもお茶を淹れ、3人は台所のテーブルに座ってそれを飲んだ。

「うん、やっぱり美味しいね、グレミオほどではないけど。」
「だったら彼に淹れてもらいなよ。」
「まあまあそう言わず。」
「うん、ほんとに美味しいよ、ルック。やるじゃん。・・・ところでマクドールさんって、ほんとにあのトランの英雄だったんですねえ。」
「ああ、うん。まあ、ね。英雄というより死神と呼ばれることもあるだろうけどね。紋章からか。」
「あー、ソウルイーター?噂は聞いたことあります。」
「うん。魂をね、刈って取り込む。・・・要は人殺しかな?」
「・・・一人殺せば人殺し、千人殺せば英雄。」

黙って聞いていたルックは何を言い出すんだとギョッとした。
要は死神とも言われるソウルイーターで殺しまくって英雄呼ばわりって言ってるように聞こえる。
ヒオウも相変わらずニコリとしたままだが今にもヒナタの首を掻き切ってしまいそうな恐ろしさが感じられる。

「・・・そういう戯言がありますよね。」

少ししてからヒナタが続けた。
ヒオウが少し怪訝な様子で聞き返した。

「・・・戯言?」
「ええ。まあ実際現在戦争という名の下で人を殺し続けている僕からしたら、どう殺そうが、何人殺そうが人殺しは人殺しです。ただ、英雄と称されるのはやはり理由があるんだなと今日思いました。」
「・・・。」
「何年たとうがあなたは皆の主なんですね。誰もが慕い崇めている。そしてそうなるような事をあなたはしてきた訳だ。だから僕はあらためてマクドールさんがトランの英雄だったんだなあって、思ったんです。」
「おーい、ヒナタァ?ちょ、部屋の事だけどよ、酒盛りで寝ちまう前に部屋割り聞いとけって。」

その時ビクトールが入ってきた。

「あ?ああ分かった。じゃあ、ちょっと部屋の場所とか聞いてきます。失礼な事言ってすみません。・・・おやすみなさい。」
ビクトールと共にヒナタとルックが出て行った。
暫く黙ってお茶を飲んでいたヒオウはクククッと笑い出した。

最初は忌み嫌いけなされているのかと思った。
そして楽しそうだと思っていた気分が萎え、失望した。

だが間があって話は続いた。
ヒナタ?君は僕を試したよね?やはり面白い。
ヒオウはお茶を飲み干した。

「ちょっと、さっきは肝を冷やしたよ。何言い出すかと思った。」
「え?ああ。うん、僕も一瞬恐ろしく思った。ちょっとね、どんな人なのかなあって思ってさ。」
「何考えてんのさ。まったく。昔より円くなってる感じではあったけどさ、やめて欲しいよ。」
「あは。ねえマクドールさんの部屋ってどこか知ってる?後で話しに行こうかと思ってんだけど。」
「・・・あんな事言った後で・・・本気?まあ、いいけどね。」

ルックと同じ部屋だったヒナタは暫くおしゃべりにルックを付き合わせた後、疲れたから寝かせろと言われたのを機に教えて貰ったヒオウの部屋に行き、ノックした。

「どうぞ。」
「あ、良かった、起きてて。すいません、ちょっとお話いいですか?」
「うん。どうしたの?あ、こっちきて座ったら。」
「ありがとうございます。えーとですね、マクドールさんはもしかしたらもう争い事なんてごめんだと思ってるかもしれないけど・・・一緒に戦って貰えませんか?」
「ああ。・・・そうだね。・・・軍自体ではなく、君の協力という事だったら構わないよ?」
「ほんとですか!?はい、勿論、それでいいですっ。あー思い切って言ってみて良かったー。」
「思い切り?さっきのほうが思い切りいいんじゃないの?人を試すような事して?」
「あは、バレてる。すいません。」
「いいよ、別に。・・・ヒナタ、あ、ヒナタって呼んでいい?」
「はい、勿論。」
「ありがとう。協力するからには言っておきたいんだけど。」
「えーと、何でしょう?」
「それ。君の軍でしょ?君は主なわけだ。だから僕に対して敬語は止めた方がいいと思うんだよね。」